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ベリーダンスの衣装
種類と選び方

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オリエンタル衣装


一般的に「ベリーダンス」と言われてイメージする、露出度の高いキラキラと華やかな衣装のものがオリエンタルと呼ばれるスタイルです。
ブラと装飾の付いたマーメイドスカートの組み合わせが特徴的なエジプシャン、ブラとベルトとシフォンなどのスカートに分かれているターキッシュ、西欧風の装飾でゴージャスかつデコラティブなロシアンなど、踊る曲調や振付に合わせてさらに多岐なスタイルに分かれています。


 

■とにかく初めてのステージ
【セイレーン】オリエンタルコスチューム

初めてのステージで着るベリーダンス衣装には、皆さん迷われると思います。
最初の1着にまずおすすめする衣装は、ずばり「レッドorピンクのブラベルトタイプ・ゴールドの装飾+スカート」の物!
レッドやピンクは肌の血色がよく見える色。似合わない人はほとんどいません。
似合わないとすれば、そのレッドやピンクに含まれる黄色や青のバランスによります。
よくわからない方は、いつも使っているお気に入りのリップの色を見てみてください。
その色を少し明るく鮮やかにした色の衣装は似合うことが多いですよ。

【オーブ】オリエンタルコスチューム
ゴールドの金具やビーズがあしらわれている衣装は、豪華で華やかに見えます。
シルバーも綺麗ですが、どちらかといえばクールな印象で普段使いしている人も多いもの。
ただし装飾の色はさほど気にしなくてもいいでしょう。
手持ちのアクセサリーに合わせて決めてしまっても大丈夫です。


ブラベルトタイプのオリエンタル衣装にはスカートが別売りの物も多くあります。
ひらひらしたフリルが大きい可愛らしいタイプか、綺麗な円形に広がるサ
ーキュラータイプなら華やかに、スリットがセクシーなマーメイドタイプなら民族調なエジプシャン風に着こなせます。
踊る曲調に合わせて選ぶといいでしょう。
最初は同系色で綺麗になじむ色を選ぶと落ち着きますね。
ネット通販などで不安がある場合は、あらかじめショップに問い合わせた方が無難です。

可能ならば試着してみて、顔色がよく見える衣装を探すのがベストです。
スカートの色や形を変えるだけで手軽に印象が変えられるので、ブラベルトタイプは長く愛用できます。

 

■ソロで踊るか?仲間と踊るか?

ソロでベリーダンスを踊る場合はあまり細かいことにはこだわらず、自分に似合うもの・自分が着たいもの・曲や振り付けのイメージを優先して選べます。

仲間と踊る場合、先生や仲間とよく相談しましょう。
なるべく雰囲気を合わせるのか……
色だけ統一するのか……
全員バラバラの色にするのか……
参考になるコーディネートの写真や動画などがあったら携帯電話やスマートフォンに保存しておくと、ショップなどに買い物に行くときに役立ちます。

 

■小物との相性

ベールやファンベールを使う振付の場合、腕にひらひらした装飾がついていると絡まったりすることがあります。
またベールをウェストに挟んで登場し、途中で外して使う振付ががあると、ベルト部分のラインストーンを留める爪に引っ掛かりやすくなります。
アサヤは基本的にエジプトの民族舞踊で使われるアイテムなので、衣装もスレンダーなエジプシャンスタイルやサイーディドレスなどにして雰囲気をあわせます。ボリュームたっぷりに広がるスカートだと邪魔にもなるので、控えましょう。
気に入った衣装が見つかったら、先生に写真を見てもらうのもいいかもしれません。


 
■2着目も迷います
例えば最初に綺麗なピンクの衣装を買ったあなた。
別の曲に合わせてパープルのスカートを買い足して印象を変えました。
さて、次のステージでは何を着よう…?
そんな時はゴールドかシルバーの衣装+同系色のスカートがいいかもしれません。
すでに持っている2枚のスカートにも合わせられ、新しいスカートを最初の衣装とも合わせられます。
  

パズルのように組み合わせて、複数曲の発表会でも怖くない!
安心していっぱい踊ってみてください。


 
ジプシー衣装

「ジプシー」もしくは「ロマ」と呼ばれる民族色豊かな舞踊は、ベリーダンスというくくりの一つとして多くの愛好家がいるジャンルです。
インドからロシア、トルコ、東欧、スペイン、中近東からエジプトまでの土地柄を反映し、様々な様式があります。
「ジプシー」はその呼び名の成り立ちに卑称的な要素を含むので、世界的には「ロマ(彼らの言葉で「人々」の意)」と呼ばれることが多いのですが、日本ではイメージの浸透からか「ジプシー」のほうがよく使われます。

■とりあえずジプシー
日本ではほとんどの場合、オリエンタルスタイルを基本に習ってからジプシースタイルをバリエーションとして取り入れることが多いようです。
なので「急にジプシーをやるって言われてどうしたらいいか…」という話をよく聞きます。

25ヤードスカートまず必要なのはよく広がるスカート。
基本は裾回りが23メートル前後ある「25ヤードスカート」です。
裾回り8メートルほどの「10ヤードスカート」や15メートルほどの「18ヤードスカート」もありますが、広がり方に差が出ます。
スカートの裾を頭の上まで持ち上げたりする振付の場合、10ヤードではそもそも綺麗に上がりません。
スカートをひらめかせたり蹴り上げたり振ったりというスカートワークは、できれば25ヤード以上あった方が引き立ちます。
特に複数で踊る群舞の場合、スカートのボリュームは揃えた方がいいでしょう。

 >>25ヤードスカートはこちら
 >>18ヤードスカートはこちら
 >>10ヤードスカートはこちら

25ヤードスカートは様々な素材で作られています。
・コットン…ベーシックな薄手の綿素材。比較的かさばる。多彩なカラー無地やプリント、むら染めなどバリエーションも豊富。
・サテン…つややかなポリエステルサテン。発色がいい。華やか。比較的かさばる。
・シフォン…ポリエステルシフォン。とにかく軽い。小さく丸めてもしわになりにくい。発色がいい。プリントも綺麗。
・レース…綿やポリエステルなど。透け感がエレガント。重さはまちまち。
・パッチワーク…異なるプリントや無地などの生地をつなぎ合わせたもの。インドのサリー生地などは軽くフォークロアな雰囲気。

色のイメージを大切にしたい場合はコットンやサテンなどの単色を。
誰ともかぶりたくない、個性的なものが欲しい場合はパッチワークの物がいいですね。

スカートが決まったら、それに合わせてコーディネートしていきましょう。
無地のスカートなら鮮やかなプリントのチョリをぜひ。
普段は着ないような、思い切った大胆な柄にも挑戦してみてください。
NEW GYPSY SKIRT

柄物のスカートには、最初はコットンやサテンの無地のトップスが安心して着られるかもしれません。
顔色が明るく見えるレッドやイエロー、ピンクやホワイトがおすすめです。
でも実はジプシーらしさを演出するなら、柄物同士の組み合わせのほうが良かったりもします。




ジプシースタイルでは腰回りもボリューミーに飾ります。
ヒップスカーフやショール、ベルトやストールなどを好みに合わせて数点重ねるのが基本。
最初ならば普段のレッスンで使っているヒップスカーフで構いません。
だんだん慣れてくるとたくさん巻きたくなる……それがこのスタイルの魅力の一つです。


 

■明るく!楽しく!!
ジプシースタイルの衣装を揃えるにあたってよく聞くのは「こんなに派手なの?」「柄に柄を合わせるの?」という声。
普段着がモノトーンばかりという現代女性はたくさんいますし、オリエンタルの衣装では統一されたカラーやトーンばかりというダンサーもたくさんいます。
 
ジプシースタイルを調べてみると、とにかく色と柄の洪水…!
源流となるロマたちの文化の中で、色一つ一つ、柄一つ一つに意味や込められた祈りがあります。
それらを重ねて身に着けて、祝祭を寿ぎ実りを祈願してきた背景から、とりどりの色柄を盛り込んで装うのがジプシースタイルらしさとなります。
綺麗な色や心浮き立つ柄を沢山選んで、自分だけのジプシースタイルができるといいですね。


 
トライバル衣装

「トライバル」とは部族・同族を指す言葉です。
1960年代以降に中東からアメリカへ渡った移民によってはじめられたとされ、従来のベリーダンスをベースにアメリカ独自の解釈を加えられ、世界各地の民族文化の要素を取り入れた、比較的新しいダンススタイルです。
コスチュームにはインド・ラジャスターン州のカルベリアダンスのイメージをメインに、中央アジアから北アフリカ、南北アメリカ等の民族衣装のテイストを取り入れたものになります。


 

■アメリカントライバルスタイル(ATS)とその衣装

1980年代にアメリカのサンフランシスコにて、Carolinaが率いるFat Chance BellyDanceが独自に生み出したスタイルです。
ヒッピー文化の影響を強く受けたとされ、民族・部族の調和を大切にするイメージが根底にあります。
ダンススキルをそろえた二人以上で踊る即興の群舞が基本で、力強く歯切れのいい動きが特徴です。
デュエット(2人)、トリオ(3人)、クォンテッド(4人)など、あらかじめ決められたフォーメーションで踊ります。
あまり感情を表情に表すことがありません。

・黒のスカートやパンツに黒いトップス+コインブラ
・スカートの場合には下にパンツを履くなど重ね着が多い
・カラフルなフリンジやボンボン、凝った装飾のベルトを巻く
・北アフリカ風なヘッドセットや中央アジア風のアクセサリーを重ね付けする
・タトゥーや囲み目など、コントラストの強いメイク
・小物はジル(フィンガーシンバル)や剣(シミター)などが主に使われる
トライバルヘッドアクセサリー


 
■トライバルフュージョンとその衣装
ATSに現代舞踏が融合され、さらに自由なダンスに発展したものがトライバルフュージョンと呼ばれます。
1990年〜2000年代前半あたりから広がってきたスタイルで、ATSで基礎を学んだRaichel Briceが後に独自のスタイルで踊ったことで一躍台頭することになりました。
とくにルールもなく、民族的なムードをフラメンコやバレエ、タヒチアン、バーレスク、HIPHOP、サンバ、ヨガなどと融合させたスタイルが無数に生まれ、自由な表現のひとつとして多くの愛好家を生んでいます。
衣装や小物もダンス表現の一つとして、自由に組み合わせて用いられます。


曲の雰囲気や振付のテーマをよく考え、イメージを膨らませて衣装を考えましょう。

約束が無いなら無いで、いろいろ悩んでしまうのもこのスタイル。
動きやすいトップスとスカートもしくはパンツをベースに、重ね着やアクセサリーの重ねづけ、ヘアスタイルやメイクの工夫などであなただけの世界観を表現してみましょう!