ベリーダンスとは、中東およびアラブ文化圏を発祥とする世界最古の踊りのひとつです。女性の身体の美しさや生命力を賛美するような、しなやかで優美な動きを特徴としています。
その長い歴史の中で、踊り方のスタイルや衣装は多様に進化してきました。ここでは、代表的な3つのスタイル(オリエンタル、ジプシー、トライバル)の衣装の特徴と、初心者向けの失敗しない選び方をご紹介します。
一般的に「ベリーダンス」と言われてイメージする、露出度の高いキラキラと華やかな衣装のものがオリエンタルと呼ばれるスタイルです。
ブラと装飾の付いたマーメイドスカートの組み合わせが特徴的なエジプシャン、ブラとベルトとシフォンなどのスカートに分かれているターキッシュ、西欧風の装飾でゴージャスかつデコラティブなロシアンなど、踊る曲調や振付に合わせてさらに多岐なスタイルに分かれています。
初めての発表会やステージで着るベリーダンス衣装には、皆さん迷われると思います。
最初の1着にまずおすすめする衣装は、ずばり「レッドorピンクのブラベルトタイプ・ゴールドの装飾+スカート」の物!
レッドやピンクは肌の血色がよく見える色。似合わない人はほとんどいません。似合わないとすれば、その色に含まれる黄色や青のバランスによります。よくわからない方は、いつも使っているお気に入りのリップの色を見てみてください。その色を少し明るく鮮やかにした色の衣装は似合うことが多いですよ。
ゴールドの金具やビーズがあしらわれている衣装は、豪華で華やかに見えます。シルバーも綺麗ですが、どちらかといえばクールな印象。装飾の色はさほど気にしなくても大丈夫です。手持ちのアクセサリーに合わせて決めてしまっても良いでしょう。
ブラベルトタイプのオリエンタル衣装にはスカートが別売りの物も多くあります。踊る曲調に合わせて選び、スカートの色や形を変えるだけで手軽に印象が変えられるため、格安でバリエーションを増やせて長く愛用できます。
ソロで踊る場合は自分に似合うもの・着たいもの・曲のイメージを優先して選べます。
仲間と踊る群舞の場合、先生や仲間とよく相談しましょう。雰囲気を合わせるのか、色だけ統一するのか。参考になるコーディネートの写真などをスマホに保存しておくと買い物の際に役立ちます。
ベールやファンベールを使う振付の場合、腕の装飾が絡まったり、ベルトのラインストーンの爪に引っ掛かりやすくなることがあります。
アサヤ(杖)はエジプトの民族舞踊アイテムなので、スレンダーなエジプシャンスタイルやサイーディドレスなどに雰囲気を合わせ、広がるスカートは避けた方が無難です。
次に何を着よう?と迷った時は、ゴールドかシルバーの衣装+同系色のスカートがいいかもしれません。すでに持っているレッスン着やスカートにも合わせられ、パズルのように組み合わせて複数曲の発表会でも怖くありません!
「ジプシー」もしくは「ロマ」と呼ばれる民族色豊かな舞踊は、ベリーダンスの中でも多くの愛好家がいるジャンルです。
インド北西部を起源とし、ロシア、トルコ、東欧、スペイン、中近東からエジプトまでの広大な土地を移動していった彼らの生活様式や歴史を反映し、土着のフォークロアと交わった様々な様式があります。
まず必要なのはよく広がるスカート。基本は裾回りが23メートル前後ある「25ヤードスカート」です。
スカートをひらめかせたり蹴り上げたりするワークは、25ヤード以上あった方が引き立ちます。
素材によっても印象が変わります。色のイメージを大切にするならコットンやサテンの単色を、個性を出すならパッチワークもおすすめです。
スカートが決まったら、無地のスカートには鮮やかなプリントのチョリ(トップス)を合わせてみましょう。
「こんなに派手なの?」「柄に柄を合わせるの?」と驚かれることもありますが、源流となるロマたちの文化では、色や柄の一つ一つに祈りが込められています。それらを重ねて装うのがジプシースタイルらしさです。
「トライバル」とは部族・同族を指す言葉です。
従来のベリーダンスをベースにアメリカ独自の解釈を加え、世界各地の民族文化の要素を取り入れた比較的新しいスタイルです。
インド・ラジャスターン州のカルベリアダンスのイメージをメインに、中央アジアから北アフリカ等の民族テイストを取り入れています。
1980年代にアメリカで生み出されたスタイルで、民族・部族の調和を大切にするイメージが根底にあります。
ダンススキルをそろえた二人以上で踊る即興の群舞が基本で、力強く歯切れのいい動きが特徴です。
ATSに現代舞踏が融合され、さらに自由なダンスに発展したものがトライバルフュージョンです。
民族的なムードをフラメンコやバレエ、HIPHOP、ヨガなどと融合させたスタイルが無数に生まれ、自由な表現のひとつとして愛好家を生んでいます。
衣装や小物も自由に組み合わせて用いられます。
曲の雰囲気や振付のテーマをよく考え、イメージを膨らませて衣装を考えましょう。
動きやすいトップスとスカートもしくはパンツをベースに、重ね着やアクセサリー、メイクの工夫であなただけの世界観を表現してみましょう!